名も無い教員が、淡々とした生活を淡々と記録。
(追記:2016年11月13日)
ときどき世情に対して思うことが生じるので、そのときは適当な放言を記録。
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この淡々とした記録に付随している書き込み欄に「亀仙人」の話が出てきたので、農業者戸別所得補償制度について簡単に眺めてみた。今年の4月1日に制定された実施要項を眺めたのだが、目的のところに、こんなことが書いてあった。
本制度は、販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物を対象に、その差額を交付することにより、農業経営の安定と国内生産力の確保を図り、もって食料自給率の向上と農業の多面的機能を維持することを目的としています。
最初の文言を取り上げて、報道関係者は報道をしている(印象を受ける)。これだと、駄目だった農家を助ける制度と読めなくても無いし、むしろ、そう読める。何で、こんな誤解を招くことを目的で書いているのか理解不能なのだが、こんなことが書いてある。
もう少しだけ読み進めて、実際の算定方法を読んでみると、だいぶ趣の異なることが書いてある。この制度では、作付面積を表明させて、その土地で実際に作業をしているか検査を受けて、実際に収穫があったか検査を受けることになっている。これで専業化させるということだろう。実際の交付金は、作付面積に対してある定数を乗じた値となっている。結局、ある固定報酬を与えて、農作物からの利益に関しては農家が手に入れる形になっている(農産物販売価格の部分で基準値を下回った際の補てんはあるらしいけど)。やった分だけ取り分が増える形なので、かなり強い誘因付けといえる。最初の目的で書いている事とは、全く異なっている。国が経営者で、その下で代理店契約を結んで生産を行っている状態といえる。半ば、国が企業として農業生産に介入して、そこで上記報酬体系を提示した上で従業員を雇いあげている、ということだろう。今のところ、そんなに変な制度ではないような気がしている。
今日は午後から研究の話をしに行く。その前に論文を改訂や明日の準備をする。
本制度は、販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物を対象に、その差額を交付することにより、農業経営の安定と国内生産力の確保を図り、もって食料自給率の向上と農業の多面的機能を維持することを目的としています。
最初の文言を取り上げて、報道関係者は報道をしている(印象を受ける)。これだと、駄目だった農家を助ける制度と読めなくても無いし、むしろ、そう読める。何で、こんな誤解を招くことを目的で書いているのか理解不能なのだが、こんなことが書いてある。
もう少しだけ読み進めて、実際の算定方法を読んでみると、だいぶ趣の異なることが書いてある。この制度では、作付面積を表明させて、その土地で実際に作業をしているか検査を受けて、実際に収穫があったか検査を受けることになっている。これで専業化させるということだろう。実際の交付金は、作付面積に対してある定数を乗じた値となっている。結局、ある固定報酬を与えて、農作物からの利益に関しては農家が手に入れる形になっている(農産物販売価格の部分で基準値を下回った際の補てんはあるらしいけど)。やった分だけ取り分が増える形なので、かなり強い誘因付けといえる。最初の目的で書いている事とは、全く異なっている。国が経営者で、その下で代理店契約を結んで生産を行っている状態といえる。半ば、国が企業として農業生産に介入して、そこで上記報酬体系を提示した上で従業員を雇いあげている、ということだろう。今のところ、そんなに変な制度ではないような気がしている。
今日は午後から研究の話をしに行く。その前に論文を改訂や明日の準備をする。
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御大 2011/07/18 12:42
#nowplaying御大ですか。誘因付けのところで反応があるかもしれないからですか?特に反応はないと思いますよ。北米在住政治学研究者のつぶやきが気になって、自分なりに思考したことを書いただけですし。
こんなことをするならば株式会社でも作ったらいいと思うのですが、表現を変えて、それと似たものを作るところが巧妙なのかもしれません。
こんなことをするならば株式会社でも作ったらいいと思うのですが、表現を変えて、それと似たものを作るところが巧妙なのかもしれません。